呼ばれた物語

先日、読みたい本があったので行きつけの書店へ。行きつけって言っても、最寄り駅前で、ポイントカード持ってるだけですが。

目当ての本はなくて、取り寄せ注文しなきゃなぁ、と思いながら文庫棚の前を通ると、平積みの本の前で足が止まりました。
地震以降、物語を読むことを少しおそれていて、新しい作品作家を探すことをほぼやめていました。あの地震そのものではなく、それ以降じわじわと時間をかけて、自分の中の何かが劣化して崩れ落ちていくのを感じます。地震より後に書かれたものは多かれ少なかれ地震の影響を内包しているので、それが劣化と崩落のスピードを促進させる気がして。(事実、物語でなくてもそれは感じました。)

それで、古くなじんだ作家のものや、古小説を読んでばかりだったので、窪美澄という作家は、名前しか知りませんでした。話題作があるのも知っていたのですが、読んでいません。
でも、装丁の上半分、帯に隠れていない部分の足を見たとき、あ、これを読ませて、と感じました。
こっそりと帯を外して、もう片方の足も見て、うん、これ読もう、と。
いわゆるジャケ買いです。

そして。
読み終えて。
尾崎世界観の解説、最後の3行に、くっと鼻の奥を突き刺されて、涙をこらえる朝の京王線。


大人の恋愛小説、と帯には書いてありますが、そんな出涸らしの番茶みたいなことばでいいのかな。




いつかね、こんなのを書けたらと思っているけど、そうしてるうちにきっとお迎えが来る、もういいんだよこっち来いって。


関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

FC2カウンター
プロフィール

たまねぎ

Author:たまねぎ
たまねぎです。
ゆる~く生きてます。
好きなものがたくさんあります。

最新記事
最新コメント
リンク
カテゴリ
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR