善意と利権

3月、友人に会った。
この友人は、中学時代の同級生で、卒業以来会ったことはなかった。
そんな友人とどこで邂逅したかというと。実はGREEで遭遇したのである。
ネットはほんとに絡み合っている。

で、会って話を聞いた理由は、彼の体験談を聞くためだ。
彼は、福島に行ってきたのだ。仕事は除染。

再会した頃すでに、彼は、定職がなく、派遣(それもたぶん日雇い系)で生計をたてていた。
仕事が途切れて生活保護を受給したこともある。
そんな彼が、派遣の仲間から誘われて除染の仕事をしに行く、とメールをくれたのは、
松が明けてすぐのことだった。

当初条件は、いわき市の除染で、宿舎もいわき市に用意されているということだった。
もちろん、私は放管手帳を発行してもらわなきゃだめだよ、と。
いわき市だから必要ないと聞いている、とのことだった。
稼いでくるよ、と言い置いて出かけていったのだが。

すぐに、宿舎はいわき市ではなく、郡山市に変更された、と言ってきた。
はあ?いわきの除染をするのに郡山に泊まるの?
毎日移動するの?
なんだかよくわからないけど、きなくさい感じがした。

2月の初めに、住民票が必要だから一度帰京すると連絡があった。
やはり放管手帳が発行されることになったのだそうだ。
「どこで作業してんの?」
帰ってきた答えは衝撃的だった。
「夜ノ森」
なんだって?富岡町だと?
甘かった。そういうことだったのか。
そこは立ち入り禁止区域だ。

1月の中旬から2月の上旬まで、彼はそこで仕事をした。

そのあともすぐに次があると雇用主から言われ、郡山の宿舎で待機していた。
来る日も来る日も待機という名の拘束だ。
ある日など、「明日から作業だ」の号令で早朝からいわきに向かうも、
現地近くで天候不順により中止だの、作業用のバッヂが用意できないから中止だの、
振り回されまくったようだ。

そして3月に入り、彼はついにキレて、そこを辞めて帰京した。

結局、福島滞在期間のうち稼働日は半分あるかなしか。
仕事のなかった日も、宿舎使用料と朝晩の弁当代(食堂じゃなくて弁当支給だって。)は
きっちり差し引かれている。
さらに過去に戻れば、福島へ向かう交通費も自腹、宿舎で自分が使う布団も自腹で用意・・・。



これってさぁ、きっと集金システムがきっちり組みあげられていて、
働いても働いても全部吸い取られる仕組みなんじゃないの?

おそらく元請けのゼネコンは、日給2万円だろうと予想した。
(それは今日、ある人のツイートでどうやら正解だったようだと判明した。2~3万と書かれていた。)
そして、彼はたぶんおそらくそこから4層か5層もぐっている。
わたしの業界でもそういうのはそんなにめずらしくはないし、
昔、サイト関連の仕事をしていた頃にも孫請けひ孫請けくらいは当たり前と聞いていたから、
おどろきはしない。3分の1になるだろうと計算した。

この日教えてもらった彼の賃金は、日給額面8500円。
そこから宿舎使用料800円、朝晩の弁当各350円が差し引かれ、手取りは7000円。
作業に行った日は昼食弁当も引かれるから、さらに500円マイナス。
6500円という日給は、果たして、立ち入り禁止区域での作業と見合う金額だろうか。

もうひとつ。
彼は、こちらでの仕事仲間から誘われた。
その人と一緒に行き、同じ宿舎に寝泊まりしていたそうだが、待機中の生活ぶりが、
もともとこちらで知っていたときよりも羽振りがよかった気がする、という。

なるほどね。
彼はそのことが何を意味するかを知らないわけだ。
これはあたしの憶測だが。


結論から言うと、この案件は、除染モデル実証事業にたかった利権が、
善意の無知な人間から搾取するためのモデルに従ったものだろう。
おそらくこんなことはこれからもずっと続く。
だって、すでに除染詐欺もあるくらいだから。


ああ、そうだ、やっちゃん。
君が持ってる除染事業従事者教育証だっけか?
(正式名称をおぼえてなくてごめんよ)
それに記載されている生年月日は、君んじゃなかったよ。
気づいてないなら、あまりにも君は無頓着すぎるよ。
これから先、そんなんじゃ何度でも同じ目に遭うよ。
とはいうものの、私も当日は気づかなかった(違和感はあったよ)のだから、
同罪だな。

どう伝えたらいいのか、目下思案中。






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利権だと思う。。。

ちわ~。

私は除染も瓦礫拡散もただの利権欲しさの事業だと思う。。。


今、真実の声は小さいから耳をダンボにして聞き取る努力をしなくちゃね。
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